ダイエット

40代女性のダイエットに最適な「ご飯の量」とは?

大西健太

【コレクトコンディショニング代表】 ◇パーソナルトレーナー歴14年 「あのとき、やっておけば良かった・・・」 そんな後悔する人をなくすために活動しています。 子供から高齢者、プロのアスリートまで幅広く指導。 個人に合わせて適切なプログラムを作成しサポートさせていただきます。 【資格】 ・NASM-PES ・鍼灸師 ・分子栄養学アドバイザー

「ご飯を減らしているのに全然痩せない…」 「糖質制限したけどリバウンドしてしまった…」

そんな悩みを抱えている40代女性は少なくありません。実は、ご飯を極端に制限するダイエットは、40代の体には逆効果になることがあるのです。

この記事では、パーソナルトレーナーの視点から、40代女性が健康的に痩せるための「ご飯との正しい付き合い方」を詳しく解説します。


40代女性が「ご飯を減らしても痩せない」理由

多くの40代女性が「食事量を減らしているのに体重が落ちない」という壁にぶつかります。その背景には、20代や30代とは異なる体の変化が隠れています。

代謝が落ちるのは"筋肉量"の低下が原因

厚生労働省の「e-ヘルスネット」によると、加齢に伴って基礎代謝量は低下しますが、その主な理由として筋肉などの除脂肪量の低下が指摘されています。

基礎代謝量は20歳以降、加齢とともに減少していきます。安静時の代謝量は組織ごとで大きく異なり、骨格筋の代謝量は臓器よりも低いものの、脂肪組織よりも高くなっています。加齢に伴う基礎代謝量の低下は、骨格筋量の減少が主な理由です。

健康長寿ネットによれば、20歳ころの筋肉量を基準に考えると、70歳くらいでは男女ともに30%の低下がみられることから、10年間でおよそ6%ずつ低下していることになります。

40代女性の場合、運動習慣がないと筋肉量の減少はさらに加速します。ご飯を減らすだけのダイエットでは、脂肪だけでなく筋肉まで減ってしまい、結果的に「痩せにくい体質」を作ってしまうのです。

炭水化物を極端に減らすと"省エネ体質"になる

炭水化物を極端にカットすると、体は「飢餓状態」と判断し、エネルギー消費を最小限に抑えようとします。これが「省エネモード」です。

この状態になると、少ないエネルギーで生命活動を維持しようとするため、代謝がさらに低下します。一時的に体重が減っても、通常の食事に戻した途端にリバウンドしやすくなるのはこのためです。

「食べない=痩せる」は40代では通用しないメカニズム

若い頃は食事を抜けば簡単に体重が落ちましたが、40代ではそうはいきません。

まず、加齢に伴うホルモンバランスの変化があります。健康長寿ネットによると、特に女性の場合、閉経の時期を境目として骨量の減少が著しくなります。閉経を迎えるとホルモンバランスが不安定になり、骨形成が骨吸収に追いつかなくなります。

ホルモンバランスの乱れは脂肪の蓄積を促進し、筋肉の維持を困難にします。さらに、長年の生活習慣で体の代謝パターンが固定化されているため、急激な食事制限に対して体が強く抵抗します。

また、栄養不足は肌や髪の老化を加速させ、見た目年齢を上げてしまう可能性も。40代のダイエットは「減らす」ではなく「整える」という視点が必要なのです。


「健康的に痩せる」ためのご飯の量とバランス例

具体的にどれくらいの量を、どのように食べればいいのでしょうか。厚生労働省と農林水産省が策定した「食事バランスガイド」を参考に解説します。

1食あたりのご飯量の目安(150g)

厚生労働省・農林水産省による「食事バランスガイド」によると、身体活動レベルが「ふつう」の成人女性の場合、主食は1日に5〜7つ(SV)が目安とされています。

ごはん中盛(150g)は1.5つ(SV)に相当するため、1日3食で計算すると:

  • 朝食:ごはん150g(1.5SV)
  • 昼食:ごはん150g(1.5SV)
  • 夕食:ごはん100〜120g(1〜1.5SV)

合計で4〜4.5つ(SV)程度となり、適正範囲内に収まります。

活動量が多い日や運動をする日は150g×3食、デスクワーク中心の日は朝昼150g・夜100gというように調整するのが理想的です。全く食べないのではなく、「適量を毎食摂る」ことが代謝維持のポイントになります。

大西
大西

「食事バランスガイド」に沿って解説をしましたが、SV(サービング)という単位はややこしいですよね。

なので、この単位は無視して大丈夫です。

茶碗1杯に普通に盛って、お米の量としては大体150gくらいになります。

ポイント

毎食のご飯の量は「150g」茶碗1杯は食べるようにしましょう!

主菜・副菜とのバランスで血糖値の上昇を抑える

厚生労働省・農林水産省の「食事バランスガイド」では、1日の食事を「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つの料理グループに区分し、バランスよく摂取することを推奨しています。

ご飯だけを単体で食べると、血糖値が急上昇してインスリンが大量に分泌され、脂肪が蓄積されやすくなります。

これを防ぐには「食べ順」と「組み合わせ」が重要と言われています。

  1. 野菜や汁物から食べ始める(副菜:1日5〜6つ(SV)が目安)
  2. 次に主菜(たんぱく質)(魚・肉・卵・大豆製品:1日3〜5つ(SV)が目安)
  3. 最後にご飯(主食)
大西
大西

しかし、この方法は現実的ではないため個人的には食べ順は気にする必要がないと考えています。

また、ご飯と一緒に食物繊維豊富な副菜(海藻、きのこ、野菜)やたんぱく質を摂ることで、血糖値の上昇が緩やかになり、満腹感も持続します。

40代女性が摂るべきお米の種類(白米・玄米・雑穀米)

「ご飯を食べる」といっても、種類によって体への影響は異なります。

白米
GI値は88で高GI食品に分類されます。消化吸収が良く、エネルギーに変換されやすいのが特徴。運動前後や朝食に適していますが、血糖値が上がりやすいため、単体での大量摂取は避けましょう。

玄米
GI値は55で低GI食品に分類されます。食物繊維が白米の4〜6倍近くあり、この食物繊維を多く含むことでデンプンの消化吸収がゆっくり行われます。血糖値の上昇が緩やかで、腹持ちも良いため、ダイエット中の主食として優秀です。

大西
大西

しかし、玄米は消化吸収が難しかったり、調理が面倒という理由では個人的に推奨しません。
下記の雑穀米が最もお勧めです。

雑穀米
白米に雑穀を混ぜることで、栄養価を高めつつ食感も楽しめます。もち麦や押し麦は食物繊維が特に豊富で、腸内環境の改善にも効果的。初めて主食を見直す方にもおすすめです。


ダイエット中でも食べてOKな「ご飯+おかず」実例

理論はわかっても、実際に何を食べればいいのか迷う方も多いでしょう。「食事バランスガイド」に基づいた具体例をご紹介します。

朝食/昼食/夕食の理想バランス例

厚生労働省・農林水産省の「食事バランスガイド」を参考に、1日の食事例をご紹介します。

朝食の理想例:

  • ごはん150g
  • 納豆1パック
  • 焼き魚(鮭など)1切れ
  • 味噌汁(わかめ、豆腐)
  • 小鉢(ほうれん草のおひたしなど)

昼食の理想例:

  • ごはん150g
  • 鶏むね肉のソテーまたは魚の定食
  • サラダ(葉物野菜、トマト、きのこ)
  • 小鉢(ひじきの煮物など)

夕食の理想例:

  • ごはん150g
  • メインのおかず(豚しゃぶ、白身魚など)
  • 野菜たっぷりのスープ
  • 副菜2品(温野菜、おひたしなど)

このように、ご飯の量を時間帯で調整しつつ、おかずの種類と量でバランスを取ることが大切です。

"代謝を上げる"食べ合わせ(たんぱく質・食物繊維・発酵食品)

代謝を高めるには、栄養素の相乗効果を活用しましょう。

たんぱく質
たんぱく質は筋肉をつくるために重要な栄養素です。筋肉の材料となり、食事誘発性熱産生も高いため、積極的に摂りたい栄養素です。ご飯と一緒に肉、魚、卵、大豆製品を必ず組み合わせましょう。

平成29年国民健康・栄養調査によると、たんぱく質摂取量が多い高齢者ほど骨格筋指数が有意に高いことが報告されています。

食物繊維
食物繊維は腸の働きを刺激して、便通を整え、おなかの調子を改善します。また、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下など、多くの生理機能が明らかになっています。

野菜、海藻、きのこ類を毎食取り入れることで、便秘解消や満腹感の持続にもつながります。

発酵食品
納豆、キムチ、ヨーグルト、味噌などの発酵食品は腸内の善玉菌を増やし、代謝改善をサポート。特に納豆は植物性たんぱく質と食物繊維を同時に摂れる優秀食材です。

外食・お弁当での選び方(コンビニで選ぶならこの組み合わせ)

忙しい40代女性にとって、外食やコンビニ食の機会は避けられません。「食事バランスガイド」の考え方を応用した選び方をご紹介します。

コンビニでのおすすめ組み合わせ:

  • おにぎり2個
  • サラダチキンまたはゆで卵
  • 野菜サラダ
  • 味噌汁またはスープ
大西
大西

この食事が健康的かというと、そうではありませんが、コンビニも上手く活用することが現代におけるダイエットでは重要です。

外食での選び方:

  • 定食屋:魚定食や生姜焼き定食を選び、ごはんは普通盛りでオーダー
  • カフェ:サンドイッチよりも、主食・主菜・副菜がそろったランチプレートを選択
  • ファストフード:単品の丼ものより、定食スタイルで野菜が摂れるメニューを

ポイントは「単品メニューより定食スタイル」「揚げ物より焼き物・煮物」「野菜やたんぱく質がセットになっているもの」を選ぶことです。


こんな人は要注意!ご飯を減らしすぎているサイン

過度な糖質制限は、体からのSOSサインとして様々な症状が現れます。

疲れやすい・冷えやすい・便秘になった

炭水化物が不足すると、エネルギー不足による疲労感や集中力の減少が見られます。

疲れやすい
脳や筋肉のエネルギー源が不足しているため。特に午後になると集中力が切れたり、やる気が出ないと感じる場合は要注意です。

冷えやすい
基礎代謝の低下を示しています。体温維持にもエネルギーが必要ですが、糖質不足で体が省エネモードに入ると、末端への血流が減り冷えを感じやすくなります。

便秘
主食と一緒に摂っていた食物繊維が減ることや、全体的な食事量の減少が原因。腸の動きが鈍くなり、老廃物の排出がスムーズにいかなくなります。

筋肉が落ちて体重は減ったのに見た目が老けた

体重計の数字は減ったのに、鏡を見ると「なんだか老けた?」と感じたら危険信号です。

これは脂肪ではなく筋肉が減っている証拠。筋肉が減ると体のラインがたるみ、ハリがなくなります。特に顔の筋肉が落ちると、ほうれい線やフェイスラインのたるみが目立つようになります。

健康長寿ネットによると、成人における筋肉の重量は体重のおよそ40%で、20歳ころの筋肉量を基準に考えると、70歳くらいでは男女ともに30%の低下がみられます。

また、栄養不足は肌の乾燥や髪のパサつき、爪の割れやすさとしても現れます。40代女性のダイエットでは「体重」だけでなく「見た目の若々しさ」を保つことも重要な目標です。

「なんとなく元気が出ない」=エネルギー不足のサイン

具体的な症状はないけれど、「なんとなく元気が出ない」「気分が沈みがち」というのも、エネルギー不足のサインです。

過度な糖質制限は、メンタル面にも悪影響を及ぼす可能性があります。イライラしやすくなった、睡眠の質が落ちた、何に対しても意欲が湧かないといった変化があれば、食事内容を見直すタイミングかもしれません。


40代女性が「ご飯を食べながら痩せる」ための3つの習慣

健康的に痩せるために、今日から実践できる習慣をご紹介します。

①朝と昼は特にしっかり食べる

ダイエット中でも、朝食と昼食は削らないことが鉄則です。

加齢とともにエネルギー消費量は減少しますが、身体活動を活発に行うことは、エネルギー消費を高く維持させることに加えて筋肉量の減少を遅らせることにもつながります。

朝食を抜くと、体は飢餓状態と判断し、次の食事で脂肪を蓄えようとします。また、朝にしっかり食べることで体温が上がり、日中の代謝が高まります。

昼食は1日の中で最も活動的な時間帯の燃料です。ここでエネルギーをしっかり補給することで、午後のパフォーマンスが向上し、間食の誘惑も減ります。

「夜だけ少し控える」というシンプルなルールの方が、長続きしやすく効果も出やすいのです。

②主食は抜かず、質でコントロールする

完全に抜くのではなく、「何を、どれだけ食べるか」で調整しましょう。

白米を雑穀米に変える、といった小さな変化から始めます。パンや麺類が続いた日は、次の日はご飯にするというように、バリエーションを持たせることも大切です。


パーソナルトレーナーが教える"理想のご飯ダイエット"

ここからは、コレクトコンディショニングで実践している、科学的根拠に基づいたメソッドをご紹介します。

コレクトコンディショニング式「栄養×代謝×運動」メソッド

私たちが提案するのは、3つの要素を総合的にアプローチする方法です。

栄養 厚生労働省・農林水産省の「食事バランスガイド」に基づき、個人の体質や生活スタイルに合わせた食事プランを作成。極端な制限はせず、主食・副菜・主菜・牛乳乳製品・果物をバランス良く摂取します。

代謝 厚生労働省「e-ヘルスネット」によると、加齢に伴う基礎代謝量の低下は、骨格筋量の減少が主な理由です。基礎代謝を高めるための筋力トレーニングと、日常生活での活動量アップをサポート。40代女性でも無理なく続けられる運動プログラムを提供します。

運動 有酸素運動と筋トレを組み合わせた効率的なメニュー。週2〜3回、30〜60分程度の運動で、確実に体を変えていきます。

この3つが揃うことで、リバウンドしにくい健康的な体づくりが実現します。

糖質を抜かないのに痩せる"血糖コントロール"法

糖質を摂りながら痩せる鍵は「血糖値のコントロール」にあります。

血糖値が急上昇すると、インスリンが大量に分泌され、余った糖が脂肪として蓄積されます。逆に血糖値を緩やかに保てば、同じカロリーでも脂肪になりにくいのです。

具体的な方法は:

  • 低GI値の食品を選ぶ
  • よく噛んでゆっくり食べる(食事時間は最低20分)
  • 食後に軽い運動をする(10分程度の散歩でOK)

玄米は白米と比べてGI値が低く、食後の血糖値上昇がゆるやかな主食です。これらを実践するだけで、同じご飯量でも体への影響が大きく変わります。

お客様の成功例:「白米を食べても3ヶ月で−3kg」

実際にコレクトコンディショニングでサポートした45歳女性のケースをご紹介します。

この方は過去に糖質制限ダイエットで失敗し、リバウンドを繰り返していました。ご来店時の悩みは「食べる量を減らしても痩せない」「すぐに疲れる」というもの。

プログラム開始後は:

  • 毎食ご飯100〜150gを必ず食べる
  • たんぱく質と野菜をしっかり摂る
  • 週1~2回の筋力トレーニング
  • 日常生活での活動量アップ

を実践していただきました。

結果、3ヶ月で体重−3kgの減量に成功。
それ以上に「疲れにくくなった」「肌の調子が良くなった」「ストレスなく続けられる」という声をいただきました。

白米を我慢せずに健康的に痩せる。それが私の目指すダイエットです。


まとめ|"ご飯を我慢しない"ダイエットが40代女性を美しくする

ここまで、40代女性がご飯を食べながら健康的に痩せる方法をお伝えしてきました。

制限ではなく「整える」食事で、代謝も肌も変わる

40代のダイエットで大切なのは「制限」ではなく「整える」という考え方です。

主食・副菜・主菜・牛乳乳製品・果物をバランス良く摂りながら、体の内側から整えていくことで、代謝が上がり、自然と痩せやすい体質に変わっていきます。

肌のハリ、髪のツヤ、爪の強さといった美容面での変化も実感できるはずです。見た目年齢を若く保ちながら痩せることこそ、40代女性のダイエットの理想形なのです。

健康的に痩せる=「一生続けられる食事習慣」

短期間で結果を出すことよりも、「一生続けられる食習慣」を身につけることが重要です。

極端な制限はストレスになり、長続きしません。ご飯を適量食べながら、おかずとのバランスを整え、食べる時間帯を意識する。このシンプルな習慣こそが、リバウンドしない体を作ります。

ダイエットは一時的なものではなく、健康な人生を送るための土台作りです。

まずは自分に合った食事バランスを見直そう

今日からできることは、まず自分の食事を客観的に見つめ直すことです。

ご飯の量は適切か、たんぱく質や野菜は足りているか、夜遅い時間に食べ過ぎていないか。小さな気づきから、大きな変化が生まれます。

一人で続けるのが難しいと感じたら、専門家のサポートを受けることも選択肢の一つです。正しい知識と適切なサポートがあれば、40代からでも理想の体は手に入ります。


「食べながら健康的に痩せたい方へ」

コレクトコンディショニングでは、"食べて痩せる"ダイエットプランをご提案しています。

・無理な食事制限なし

・個別の体質

・生活スタイルに合わせたプラン

・筋力トレーニング×有酸素運動×栄養指導

・リバウンドしない体づくりまでトータルサポート

40代女性の体と心に寄り添いながら、健康的で美しいボディラインを一緒に目指しましょう。

過去に糖質制限で失敗した方、ご飯を我慢するダイエットに疲れた方、本当に自分に合った方法を見つけたい方。

コレクトコンディショニングが、あなたの「理想の自分」への道のりを全力でサポートいたします。

まずは無料カウンセリング・体験トレーニングで、あなたのお悩みをお聞かせください。

あなたの「食べながら痩せる」ダイエット、全力でサポートします。

    参考

    厚生労働省:加齢とエネルギー代謝
    https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-07-002.html

    農林水産省:「食事バランスガイド」

    https://www.maff.go.jp/j/balance_guide

    • この記事を書いた人

    大西健太

    【コレクトコンディショニング代表】 ◇パーソナルトレーナー歴14年 「あのとき、やっておけば良かった・・・」 そんな後悔する人をなくすために活動しています。 子供から高齢者、プロのアスリートまで幅広く指導。 個人に合わせて適切なプログラムを作成しサポートさせていただきます。 【資格】 ・NASM-PES ・鍼灸師 ・分子栄養学アドバイザー

    -ダイエット