ジュニアアスリート 健康コラム

運動神経は生まれつき?実は運動経験の差!

大西健太

【コレクトコンディショニング代表】 ◇パーソナルトレーナー歴14年 「あのとき、やっておけば良かった・・・」 そんな後悔する人をなくすために活動しています。 子供から高齢者、プロのアスリートまで幅広く指導。 個人に合わせて適切なプログラムを作成しサポートさせていただきます。 【資格】 ・NASM-PES ・鍼灸師 ・分子栄養学アドバイザー

パーソナルトレーナーの大西です。
長年トレーニング指導をしていると「生まれつき運動神経が悪くて~」ということをよく聞きます。

大人でパーソナルトレーニングを受ける方もそうですし、
子供の運動能力をあげるために通って下さっている方もそうです。

しかし、これってみなさん勘違いされています。

実は生まれつき運動神経が悪いなんてことはないのです。

この記事では「運動神経が悪い」という原因について解説していきます。
最後まで読むと「あ、運動が苦手な原因ってそういうことだったのか!」「それなら自信がもてる!」という思考に変わっているはずです。

結論からお伝えすると・・・

結論

運動神経が悪いという原因は生まれつきではなく、運動体験の差である

では順に解説していきます!!

そもそも運動神経が悪いって?

まず運動神経が悪いという明確な定義というのは存在しません。

なので、ここでは「運動神経が悪い」というのは
「運動が苦手で動きがぎこちない」
「指示された動きがうまくできない」
といった状態を運動神経が悪いとします。

これは実際に自ら運動神経が悪いとおっしゃる方に話を聞くと出てきた言葉です。
運動神経が悪いとまではいかないまでも、運動が苦手という方は多いのではないでしょうか?

そして、このような状態の方の多くは「生まれつきだから・・・」とあきらめている方がとても多いです。

しかし、実は生まれつきや遺伝ではないのです。

では、なぜ運動が苦手な人と得意な人に分かれてしまうのでしょうか?
これは運動体験の差が大きな理由となります。

運動にはルールがある

実は運動には順序があり、そのステップがうまくいかない場合に思った動きができない、ぎこちない動きになるという問題が起こります。

例えば、「キャッチボール」で考えていきます。

この場合、達成したい目標は「相手に正確にボールが飛んでいく」ということになりますね。
運動が苦手な場合、投げたボールが全然違う方向に飛んでいってしまうということが考えられます。
ここで、運動の順序に話を戻すと「投げる」という動作は最終段階になります。

なので、投げる前段階のステップに問題があると当然最終段階である「投げる」という動作がうまくいかないということになります。

ここがポイントです。
「投げる」という動作は最終段階ということです。

運動が苦手という人は最終段階である投げる練習を反復してしまいます。
頑張っているのになかなか上達しないというケースが非常に多いです。
そして、「自分なんてだめだ、やっぱり運動神経が悪い・・・」とあきらめてしまうのですが、少し考え方を変えてみましょう。

もしかしたら、投げる前のステップに問題があるかもしれない!

運動の順序として3つのステップがあるので次からはそこを詳しく解説していきます。

運動を決める3つのステップ

運動の3つのステップとして下記のような順序があります。

運動の3ステップ

①入力(インプット)

②情報処理

③出力(アウトプット)

先ほど例では「投げる」という動作が③の出力にあたります。

順番に解説していきます。

入力

まずは今どんな状況なのか?ということを把握しなければなりません。

情報収集する段階ですね。

人間はこの情報収集を感覚器というもので行っていて、主に3つあります。

運動に大切な3つの感覚器

・視覚
・前庭覚
・体性感覚

視覚は目から取り入れる情報です。

前庭覚は体の傾きや回転、加速などを感じます。

体性感覚は足裏で体重を感じたり、関節がどのくらい曲がっているかといった情報をキャッチします。

情報処理

ステップ①で仕入れた情報を元にこのあとどういう動きをするか企画するのがこの局面です。

これは脳で処理されます。

そして、筋肉に指令を出して動作が生成されます。

このくらいの力加減で投げてねーと指示が下されるイメージですね。

出力

脳からの指令に基づいて実際に筋肉が収縮して運動をしていきます。

そして、また今の状況を感覚器が察知して次の動作を生成して・・・
という感じで実際は絶えずこのステップが繰り返されています。

車の運転で例えると

もう少しわかりやすく「車が信号で停止する」で考えていきましょう!

①「あ、黄色信号に変わった」「停止線まではこのくらいの距離だな」(インプット:情報収集)
②ブレーキを踏まないと!(情報処理・判断)
③ブレーキを踏む(アウトプット:動作)

というような流れですね。

ただ、危険な運転をしたり、いわゆる運転が下手で急ブレーキを踏んでしまう人の中ではこのようなことが起こっています。

①「あ、黄色信号に変わった」(これは同じ)
停止線までの距離を見誤ってしまう(間違った情報収集)

②黄色に変わったけど、ぎりぎり赤信号に変わる前に行けるだろう!アクセル全開だ!(間違った判断)
または、正常にブレーキを踏むという判断ができたとしても、力加減のコントロールが上手くできない(間違った動作企画)

③本来はブレーキをかけないといけないのにアクセル全開(間違った判断による動作)
または、急ブレーキ(間違った力加減のコントロール)

というような具合ですね。

実際の運動で起こっていること

「投げる」を例にとると、ボールを投げる前段階でおかしな動作企画がされているかもしれないし、その前段階でおかしな情報が入ってきているかもしれませんよね。

そして、最も重要なのは入り口である入力(インプット)の場面です。

例えば、大災害が起こったときにそもそもデマが流れてきたら、2人目が3人目にどれだけ正確に情報を伝えたとしても真実が伝わることはありません。運動でもこの考えをするとまずインプットが大切ということが理解できると思います。

 

そして、ここでやっと「運動体験が重要」という話が出てきます。

 

要するに、正確な運動をするためにはまずはインプットが大切ということです。
そして、インプットは「視覚」「前庭覚」「体性感覚」からでしたね。

その後に運動企画をするため、脳での情報処理です。

これらの感覚や脳の機能は様々な刺激によって成熟していきます。
ここで様々な運動体験をすることが重要ということです。

運動体験を重ねることで、感覚器が刺激され脳に多くのデータが蓄積されていきます。

でも様々な運動体験ってなんなのよ?
となる方も多いかと思います。

正直、なんでもいいです。(おいっ!)

と言ってしまうと話が終わってしまうのでおすすめの運動を紹介していきたいと思います。

自然に身をおく

自然が最強です。

例えば、山登りですね。

山の地形って一緒のことはありませんよね。
地面はゴツゴツしているし、段差もあるし、川を渡らないといけないかもしれません。

登ったとおもったら下らないといけないかもしれません。

目で地面の形状を把握し、段差の高さを推測する。

前庭覚で斜面における体の傾きや片脚で不安定になり転倒しそうな体の状態を感じ適切な姿勢を保持する。

体性感覚で足裏から地面の形状や硬さ、足首の角度などを感じ取る。

みたいな感じでめちゃくちゃ多くのインプットが入ります。

こどもは外遊びしよう

「運動神経が悪い」ということで特に多い相談対象はやはり子供です。

とはいえ、登山というのはなかなかハードルが高いものです。(特に子供は)
そこで、おすすめは公園や川などの自然で遊ぶことですね。

間違っても、公園に集まってSwitch(ゲーム)なんてしてはいけませんよ!笑

ジャングルジムに登ったり、ブランコをしたり、鬼ごっこをしたり。

公園遊びで3つの感覚器はめちゃくちゃ刺激されますので。

トレーニングではなにをすればいいの?

登山や外遊びをご紹介しましたが、トレーニングで鍛えることはできないの?という疑問も多々あるかと思います。

もちろん可能です。
というか、そっちを実はまずやってもらいたいです。

「運動が苦手」といってもどこに問題があるかはひとそれぞれです。
目に問題があるかもしれないし、運動に関わる部分の脳機能が低下しているかもしれません。
今回はふれていませんが、普段の生活スタイルや食事、睡眠などに問題があるかもしれません。

ただ、がむしゃらに運動するのではなくて、今自分に足りていない部分を適切な形で補ってあげることが最速で理想の状態に近づくことができます。


「運動が苦手でジムで教わったことが全然できない」

「子供の運動能力が頑張っているのに上がらない」

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